映画部門

三船敏郎賞

三船敏郎は『羅生門』『七人の侍』『用心棒』『赤ひげ』などの黒澤明監督作品や、『無法松の一生』『風林火山』といった稲垣浩監督作品などで知られる、戦後の日本映画を代表する大スターです。
彼の主演作は次々と国内で記録的な大ヒットを遂げただけでなく、海外の映画祭でも多くのグランプリを獲得し、今もなお世界的な評価は高く、国内外の映画人たちから多くの尊敬を集めております。特に、その日本人離れした躍動感あふれる野性味、高い身体性を利した壮絶なアクションは、世界の映画表現・演技において革命的な影響を与えてきました。
今回、京都国際映画祭を開催するにあたり、「三船敏郎賞」が新設されました。彼は主に東京で製作された映画作品に出演してきて、京都との所縁の薄い俳優でした。それでもあえて、彼の名を冠したのは、三船敏郎の活躍してきた軌跡がまさに「再び日本映画が世界に打って出るための発信拠点を目指す」という本映画祭の主旨に合致したからに他なりません。
本賞は、日本映画界を代表する方々で構成される審査会により、国際的な活躍を期待される俳優を表彰します。全ては、三船敏郎のように世界に誇れる大俳優の登場を応援するためです。

三船敏郎三船敏郎公式ページより

審査委員会

野上照代(文筆家・黒澤映画記録)
山田洋次(映画監督)
橋本忍(脚本家)
佐藤忠男 (映画評論家)
三船史郎(三船プロダクション代表取締役)
奥山和由(映画プロデューサー)

上映作品

©KADOKAWA 1950

羅生門

監督
黒澤明
出演
三船敏郎、森雅之、京マチ子
作品情報
日本/1950/88分
上映情報
日時
10月19日(日) 10:00〜
会場
よしもと祇園花月
登壇
野上照代、三船史郎、景山理、チャーリー浜、未知やすえ、月亭八光

作品解説

平安時代。土砂降りの雨に煙る羅生門の廃墟で旅法師と杣売りが首を傾げていた。走り込んで来た下人の問いに答えて2人は不思議な話を語り始める。
都で名高い盗賊・多襄丸が森の中で武士の夫婦を遅い、夫を殺した。
だが、検非違使庁での3人の証言は全くと言っていいほど異なっていた・・・。 ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、アカデミー賞最優秀外国語映画賞受賞、世界に日本映画が紹介されるきっかけとなった日本を代表する名作。

©1969 三船プロ・東宝

風林火山

監督
稲垣浩
出演
三船敏郎 、中村錦之助、 石原裕次郎
作品情報
日本/1969/166分
上映情報
日時
10月19日(日) 12:15〜
会場
よしもと祇園花月

作品解説

1969年製作の日本を代表する時代劇映画、井上靖の小説「風林火山」を脚本 橋本忍、監督 稲垣浩によって映画化。世界のミフネこと三船敏郎をはじめ、当時の大スターの競演でも大きな話題をさらった。