「映画もアートもその他も全部」をキャッチフレーズに開催された京都国際映画祭。

映画祭最終日となる19日（日）には、元・立誠小学校で「胡粉ネイル」のワークショップが行われました。

ナビゲーターは、本映画祭アートプランナーのおかけんたが務めました。

ネイルのワークショップということで、会場には女性の参加者が多く来場していましたが、男性の姿もちらほら。「胡粉ネイル」は幅広い層に関心を集めているようです。

この日の講師を務めたのは、京都燈籠町の日本画材卸会社「上羽絵惣」の石田結実取締役。1751（宝暦元）年創業の同社で、石田取締役は10代目になります。

彼女がこの日紹介したのは、ホタテ貝殻を原料とする「胡粉ネイル」。

ホタテ貝殻は、古くから日本画や京人形の顔料として使われてきた体にも優しい天然素材。そのホタテ貝殻を使用した「胡粉ネイル」は、刺激臭がなく、速乾性で通気性にすぐれ、かつ塗り感が軽い。まったく新しい感覚のネイルコートで、アルコールで落とせるのもうれしいポイントです。

この「胡粉ネイル」を開発した理由として石田取締役は「一般的に大人になるほど、絵を描く機会が少なくなって、わたしたちの絵の具のことを知っていただくことができないなと思っていました。

そんなときに、爪をキャンバスにしたマニキュア作りに着目したんです」と解説しました。

その後は、参加者の皆さんに実際に「胡粉ネイル」を体験してもらいました。

まずは目の前にいた女の子にピンクのネイルを施します。石田取締役は、ス－、スッスッと左手の爪を手際よく塗っていきます。そして左手の爪がすべて塗り終わると、何も言わずにスッと右手を差し出すその女の子に、おかも「やっぱり女の子やね～」と感心した様子。

そしてきれいに彩られた爪を見たその女の子も「かわいい」と満足げな顔を見せました。

また、「男の人もネイルをするんですよ」という石田取締役の言葉から、会場にやってきた若いカップルの彼氏にネイルを施すことになりました。

彼女のリクエストにより青いネイルを塗られた彼氏。妖しい雰囲気に変貌した彼氏の爪を見た彼女は「ちょっとないですね」と笑っていました。その後、彼女にもピンクのネイルを塗った石田取締役は、「（青い爪とピンクの爪で）手をつなぎましょう！」と楽しそうな様子でした。

その後も参加者は次々とネイルを試し塗り。皆さんが「本当にきれい…」と笑顔を見せていました。