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内田裕也、ロックンロールな映画作りについて語る

2014-10-18
レポート
18日、よしもと祇園花月で開催された“内田裕也ロックンロールムービー2DAYS”『十階のモスキート』上映前に、ロックンローラーの内田裕也さんが舞台挨拶を行いました。
 
ベネチア国際映画祭招待作品である本作は、警察官不祥事にヒントを得て、管理社会に身を置く現代人の欲望と崩壊を描いた、崔洋一監督の劇映画デビュー作です。
昨日の『コミック雑誌なんかいらない!』に続き、“内田裕也ロックンロールムービー2DAYS”の1本として上映されますが、「製作してから長い年月がたってから、昨日できたばかりの「イオンシネマ京都桂川」で『コミック雑誌なんかいらない!』が上映されました。僕も久しぶりに観ましたが、最後にはみんな立ち上がって、すごい拍手が沸きあがって。ウルッときました。でも、皆さんに(拍手を)強要しているわけではないですよ」と語りかけ、会場の笑いを誘いました。
本作の脚本は、崔監督と内田さんの共同脚本となります。
脚本の執筆について尋ねられた内田さんは「脚本を書くことは、まったくロックンロールだと思います」とコメント。
「偉い脚本家の先生に頼もうとしても、内田裕也というと、スケジュールが空いていないとか何とか言って、引き受けないんですよね。だから半年先は見てろよと思って、俺が3日くらいで書きました。(新宿の)ゴールデン街では、本当に俺が書いたのかと言われたので、乱闘になったこともあります」と笑いながら付け加えました。

さらに「ロスで渡辺謙と語り合った話」と切り出した内田さんは、クリント・イーストウッド監督が80歳を超えてなお映画を撮り続け、1作1作がレベルの高い作品を生み続けていることについて「フィルムの世界では、イーストウッドを目指したい。これは笑い話に聞こえるかもしれないけれど、俺は今までも言ってきたことは(有言実行で)やってきたので、すばらしい作品ができたときはしっかりとご覧になっていただきたい」と刺激を受けている様子。

そんな内田さんに「ロックとは?」と質問が投げられると、「愛と青春の旅立ちです」と返答。
さらに「会場の前を歩いていると、100人から200人くらいの人が写真を撮ってくれと言ってくる。俺は還暦を過ぎてから、金髪になって、ロックンローラーとしての誇りをもって歩いています。誰から何を言われようが、安物のタレントにはなりたくないです」とキッパリ。

そして最後に「この映画で人生初の脚本・製作・主演を務めました。未熟なところもあるかもしれませんが、ベネチア国際映画祭で上映された映画です。『コミック雑誌なんかいらない!』もそうですが、現代にぴったりの作品だと思うので、以前に作られたことを忘れてしまうような出来だと思います。今日は来ていただいてありがとうございます」とあいさつすると、「よろしく、ロックンロール!」と会場に呼びかけました。