11月17日(金)、イオンシネマ京都桂川にてオール・アバウト・品川シネマ『漫才ギャング』が上映され、品川ヒロシ監督、長原成樹、宮川大輔が登場しての舞台挨拶が行われました。
品川にとり『ドロップ』に続く2作目の監督作で、留置場で出会ったふたりが漫才コンビを結成、奮闘するという破天荒な青春ストーリー。佐藤隆太さん、上地雄輔さんが主演を務め、劇中では品川仕込みの漫才も披露しました。
お笑い界を舞台にしたこの作品には、長原、大輔をはじめ多くの芸人たちが出演しており、撮影現場も非常に楽しかったそうですが、大輔にはひとつ辛い思い出が!?
「僕がセリフを覚えている時に、成樹兄さんが、隣でつぶやくように『チンパンくん、眼鏡かけられへんように両耳ちぎったろか』とずっと言うてくるんです。覚えさせんとこうとして、ちょっかいがひどかった」と暴露しました。役柄的にもふたりが一緒に登場する時間が長かったため、「ずっとそれに耐えながらと言いますか(笑)…まあ和気あいあいとやってたんですけど」と苦笑い。
一方、長原は品川の監督ぶりに感心しきりだった様子。
「もう完璧な監督で。井筒(和幸)さんとかと仕事してきたけど、やり方が一緒やねん。びっくりした」と賞賛を惜しみません。それ以来、今も「監督」と呼び続けているそうですが、当の品川は「3年も4年も経ってるんだから、もういいと思います…(笑)」と居心地が悪そうでした。
劇中で佐藤さんと上地さんが演じる本格的な漫才については、「あれは品川庄司のネタなんですよ。だから庄司にわざわざ来てもらって、ふたりの前で漫才をした。庄司は映画には出ないんですが、そのためだけに来てもらって」と説明。
続けて「それだけ聞くといいヤツみたいに聞こえますが、40分遅刻して8回噛むっていう『さすが庄司』というところを見せてくれました(笑)」と裏話も明かして笑わせます。その練習のさなかに品川の子どもが産まれるという出来事もあったそうで、「一番最後に石原さとみちゃんが抱っこしてるの、あれ僕の子どもなんですよ」という告白には、会場から驚きの声が上がっていました。
ちなみに庄司は、本編には出ていないものの、セル版DVDに収録されているメイキングで“主演”を務める大活躍。
「撮影中、ずっと後ろで出ようとしてる、という。お昼ご飯を配ったり、病院のシーンでは看護婦の格好してたり。そういうのをずっとやっているので面白いですよ」(品川)とのことなので、こちらも要チェックです。
お気に入りのシーンをきかれると「一番最後に、雄輔と隆太くんが留置場で会うところかな。どのシーンも好きですけど、ここはグッとくる。成樹さんと大輔さんが小窓を開けたり閉めたりするところも好き」。と、これを聞いた大輔が「そのシーンですわ! あの時にずっと『チンパンくん、耳ちぎって…』を言われてたんです!」叫ぶと、会場は大爆笑。このシーンでは長原もたくさんNGを出したそうで、「僕の言い訳はいっつも同じやねん。『自分は悪くない、生い立ちが悪い』(笑)」と振り返っていました。
なお、品川の4作目となる監督作は、哀川翔さんの芸能生活30周年記念作品『Zアイランド』(2015年公開)。
品川は「元極道役の哀川さんが、ひょんなことからある島に出向くんですが、その島にはいろいろあって…まだ詳しくは言えないんですが」と話しつつ、「今までの3本とはまたちょっと毛色の違った作品になっています」と自信をのぞかせていました。